魔女のカウントダウン☆
『嫌だ!好きなんだ、める!!』
文人はそう言うと片手であたしの顎をすくい上げた。近づいてくる顔
『嫌だ!!離して!!』
幸也じゃなくちゃ嫌だ!!
絶叫しながら心が叫んだ。
その時
もの凄い力で文人とあたしの身体が引き離された。 あたしの目の前に立ち塞がる大きな背中
『お前、めるに何してんだよ!!』
その背中が、そう叫んで
文人を殴り飛ばした。
倒れる文人
まさか!? あたしは大きく瞳を見開く。
『おっ、お前 誰だ?』
文人が血の滲んだ口角を拭いながら立ち上がった。
『俺か?俺はこいつの・・』
そこまで言いかけると、男が振り向く。
やっぱり、幸也だ。
あたしは、幸也を真っ直ぐに見ながら答えた。
『文人、ごめん あたし この人の事が好きなの…。だから、もう…戻れない』