魔女のカウントダウン☆

昼食を終えてからの、ゴンドラ待ちでも、やっぱり哲太と加奈の間に会話は無い。

『ねえ…加奈、早いとこ哲太と仲直りしなよ』

あたしは、加奈に耳打ちした。

『う…うん。今 タイミング待ちしてる所…』

加奈が前に並ぶ、哲太に訊こえないように小声で耳打ちを返す。

そして、ウェアーの上から胸元をギュッと握り締めた。

『何してんの?』
不思議に思い訊くあたし

『ん? ああ… これ、中にペンダントつけてるの…』
加奈が答えた。


『ふうーん』

余程、大切な物なのか?

ゴンドラに乗っている最中も、加奈は、高校球児のように 胸元をずっと握りしめていた。


< 281 / 302 >

この作品をシェア

pagetop