魔女のカウントダウン☆
昼食を終えてからの、ゴンドラ待ちでも、やっぱり哲太と加奈の間に会話は無い。
『ねえ…加奈、早いとこ哲太と仲直りしなよ』
あたしは、加奈に耳打ちした。
『う…うん。今 タイミング待ちしてる所…』
加奈が前に並ぶ、哲太に訊こえないように小声で耳打ちを返す。
そして、ウェアーの上から胸元をギュッと握り締めた。
『何してんの?』
不思議に思い訊くあたし
『ん? ああ… これ、中にペンダントつけてるの…』
加奈が答えた。
『ふうーん』
余程、大切な物なのか?
ゴンドラに乗っている最中も、加奈は、高校球児のように 胸元をずっと握りしめていた。