魔女のカウントダウン☆
間もなくすると、すっかり辺りは暗くなり、ゲレンデの左右に設置された電飾灯に色とりどりの光が輝きだした。
『有難いわ、この方が探しやすい!』
加奈は、そう言ったけど、ネックレスを探して下に降りる度に、他のスキーヤー達の邪魔になると、ゲレンデの係の人に注意をされた。
それに、途方も無く広いゲレンデ…。
探すのは、不可能に思えたし、第一 スキー靴でゲレンデを歩いてはいけない。これは、スキーヤーのマナーだ。
時間だけが…刻々と過ぎて行く。
『もう、辞めよう…諦めよう…』
あたしは、立ち上がり、這いつくばる加奈に声をかけた。
『そうね… 無理だよ。加奈、諦めよう!』
歩夢も美紀も、他のみんなも立ち上がった。
だけど、加奈は探す手を止めようとはしない。
『みんなは、パーティーに行って、あたしは探すから…』
……そう言った。
その時
『いい加減にしろよ!加奈!!』
哲太の怒鳴り声
ビクリと肩をすぼめて、加奈の手が止まった。
『みんなが、お前1人を残して、パーティーに行ける訳無いだろ!』
哲太の言葉に、全くその通りだと頷くあたし…。
更に哲太は、言葉を続けた。