魔女のカウントダウン☆

『なっ、何でそんな事…』

『だって、あたしこう言う可愛くない性格だから… 素直じゃないし…』


『だったら、素直になれよ』


『わっ…解ってるよ。だから、素直になろうとしてんじゃん!』


『その前にネックレス見つけなきゃ…』


加奈はそう言うと、再び、探し始めた。


『もう、探さなくていい!』

哲太が叫ぶ。


『ダメだよ。あのネックレスは、あたしの1番大切な物だもの』

探す手を止めない加奈


『もう、辞めろ!!』


哲太が後ろから、加奈を抱き締めた。


一瞬、固まった加奈だったが

『嫌だ! 探す!!』

泣き叫んで、哲太の両手を外そうともがいた。


哲太は、そんな加奈をさらに力強く抱き締める。


『そんなネックレス、僕が、いっぱい買ってやる!!』



『えっ!!』

驚いた加奈の動きが止まる。


『お前が、気にいったんなら、幾つでも僕が、買ってやるから…』

今度は、囁くように哲太は加奈の耳元で言った。


『うっ、嘘でしょ?』


『嘘じゃない…』


『好きなんだよ…哲太が…』

加奈の言葉に…
ハハハ…と哲太が小さく笑う。

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