魔女のカウントダウン☆

魔女に訊け!!


翌日の朝


あたし達、8人は、上級者コースの斜面を見下ろして、横一列に並んだ。


『今年は、結婚パレードだな?』

雅彦が笑う。


『いっその事さ、みんなで一緒に結婚式挙げちゃえば?』

美紀が、みんなに視線を流した。


『おっ、それ、いいねえ〜』

哲太が、ずり落ちた眼鏡を上げる。


『あたし、角隠しは似合わないと思うんだあ〜』


加奈が、首を傾げた。


『歩夢ちゃん…ダメ元で言うけどさ、俺と結婚してよ!』

一也が、情けない声で懇願する。


『いいよ』

答える歩夢


『ええぇぇーーーっ!!!!』
あたしも幸也も、勿論、他のみんなも、一斉に歩夢を見た。

『真面目に?』

恐る恐る、訊く一也


『いいよ。あたし覚悟決めたし!』


『えっ、何の覚悟?』


『あんたを養ってく覚悟よ。一也はどうせ売れないから、あたしが売り出す事にした』


『売り出すって、歩夢、ミュージシャンにでもなるの?』

加奈が訊いた。


『バカね…あたしが極度に音痴なの知ってるでしょ!?』

歩夢が笑う。
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