魔女のカウントダウン☆
さっきまで、幸也が目の前にいたのに・・・
最後の日だったのに…
訊かないといけない事が、沢山、あったのに
あたしの思考は
ゆい ゆい ゆい ゆい
彼が寝言で言った女の名前ばかり…。
くよくよ悩んでばっかりで
そんな自分が、本当に情けない…!
ゴロンと、一回転して 天井を眺めた。
さっきの険しい表情をした幸也の顔が浮かんだ。
幸也も、きっと 今頃 あたしの態度に、困惑しているかも知れない。
そう思った。
このまま、朝になって
やっぱり何も聞けなくて
それで、パイパイするのかな?
自分自身に問いかけて見る
…嫌だよ!そんなの…
心が首を横に振った。
真っ白な天井が歪みはじめる。
嫌なら、どうしたらいい?
ほらほら!泣いてないで答えろよ、める!!
『そんな事…』
涙を、片手で拭いながら、身体を起こした。
『そんな事、決まってる 彼に、訊かなきゃ!!』
次の瞬間、あたしは、そう叫び、走り出した。
ドアノブに手をかけ、扉を開く。
その時
『きゃっ!』
歩夢が、ビックリしながら目の前に立っていた。