魔女のカウントダウン☆
加奈が美紀の肩を抱く。
『ったく、雅彦の奴 あそこまではっきりと言わなくてもいいのに…』
『雅彦が、美紀に何を言ったの?』
あたしの問いに、歩夢が、口を開いた。
『美紀とは、いい思い出を作れて良かったって、その後に、ホストクラブの名刺を、渡して 今度は、ホストと客として仲良くしようね ってね 言ったのよ』
『そんな!!』
あたしは、言葉を失った。加奈が美紀を抱き締めながら言う。
『ったく、ムカつくよ!あいつら、言われなくても、解ってるっつーの!!』
『・・幸也は? 幸也はなんて言ってたの!?』
訊いた声が、震えていた。歩夢が、答える。
『幸也君は、黙ってたけど、雅彦が、言うには みんなホストだって、言ってたわ… 純情そうな振りをしていても、中身は 女をたぶらかすプロだったのよ』
『みんな、ちゃっかりと本命はいたりしてね?』
加奈が、せせら笑いながら言った。
瞬間
『ゆい』
幸也の口から漏れた女の名前が浮かぶ。
足の爪先から、全身に 激震が、走り抜けた。