魔女のカウントダウン☆
『そう・・じゃあ、朝迄車の中で、仮眠して それからホテルのチェックイン迄、ゲレンデに出て、ひと滑りだね』
『長野ってさ、冬季オリンピックやった所じゃん!雪質はどうかな?』
歩夢と加奈の会話に割り込むように美紀が答えた。
『パウダースノーって 呼ばれてるらしいよ』
『へえ〜 そりゃあ 良く滑りそうだ! 腕の見せ所だね』
加奈が言った。
『で、たっぷりと スキーを楽しんだ後は?』
ハンドルを握りながら、歩夢が2人に問いかける。
加奈と美紀は、視線を重ねると、呼吸を合わせ
『ホテルで、カウントダウンパーティー!!』
と、大きな声で答えた。
『で、そこに いい男がいちゃったりしたら?』
歩夢が再度、意地悪そうに訊いた。
『どうする、美紀!?』
加奈が振り向いて、美紀に答えを振る。
笑いながら、答える美紀
『一夜のアバンチュール、楽しんじゃうってかあ〜!?』
『いやぁぁぁぁん!!』
歩夢と加奈の黄色い声が 狭い車内にこだました。
そんなはしゃぐ3人を横目で、軽く促すと
『はあ〜…』
あたしは、深いため息をついた。