魔女のカウントダウン☆
2度目のカウントダウン☆☆
高く、そびえ立つ高層ビル
鳴り響くクラクション
満員電車に揺られる通勤ラッシュ
都会の時計針は、毎日
慌ただしく時を刻む。
そんな、東京に戻ったあたしの毎日も、何も考える暇がない程、忙しく過ぎて行った。
あたしの務める会社、広告デザイン会社の企画室長に選任されたせいだ。
この宣伝広告には、クライアントからの膨大な資金が、注ぎ込まれており、それ故に、会社の期待も大きい。
失敗は、絶対に許されない仕事だった。
家と会社を往復するだけの毎日
けれど、やりがいのある仕事に、忙しい日々
何も考える暇が無いと言う事は、ある意味 幸せな事で、春が過ぎて、夏に変わる頃には、冬の苦い痛みも大分、緩和されていた。
無事クライアントからOKサインを貰い。
同僚と、手を叩き 喜び合った取り引き会社からの帰り道
上を見上げると、ジリジリとした灼熱の太陽が、あたしに照りつけた。
『今日も、暑いな!』
眩しい光に、目を細めて額の汗を拭うあたし
去年のクリスマス以来、音信不通だった文人から、連絡があったのは、それから間もなくしての事だった。