魔女のカウントダウン☆
去年迄のあたしなら、泣いて喜ぶような、文人からの言葉でも、何だか 他人事のように思えて、文人が側にいても、心は何故か、ぼんやりと遠くを眺めていた。
そんなあたしに不安を感じたのか?
9月の始めだと言うのに
『今年のクリスマスと年末は、ずっと一緒にいような』
と、文人から早々と 先約宣言をされた。
『うん』
あたしは、頷いた。頷いて、文人の優しさを信じよう!そう思った。
10月の半ばになると、歩夢から、『久々に4人で集まらない?』と誘いの連絡があった。
きっと、毎年恒例のスキー旅行の話しかなと、予感していた。
『今年は、絶対に行けないな…』
そう呟きながら、あたしは歩夢の家の前に立った。
手に持ったワインは、久々に、4人で飲み明かそう! そう思って、来る途中の酒屋に寄って購入したものだ。
チャイムを押す。
『勝手に入って!!』
中から、歩夢の声が聞こえた。