魔女のカウントダウン☆
カエルのクッションを抱っこして、座る美紀
『ちょっと待って、わたし彼氏がいるなんて言ってないわよ!』
焦って、否定した。
『この前、好きな男が居るって言ったじゃない』
歩夢が言う。
美紀が答えた。
『そうよ、好きな男はいるけど、彼氏じゃないわ』
『えっ、まさか 片想い?』
あたしは、目を丸くして、美紀に聞いた。
美紀は、少しの沈黙の後
『そっ、そうよ 悪い?』
と聞き返してきたので、あたしも加奈も歩夢も、一瞬、顔を見合せた後
『ううん』
と、慌てて首を横に振った。
『だけど、高校時代から、モテ度、NO1だった美紀が、片想いとは・・こりゃあ、あたしに彼氏が出来ないのも当然かな?』
加奈が笑いながら言う。 美紀が、注がれたワイングラスに手を伸ばした。
『そんな事無いわよ!わたしもね、やっと 自分から夢中になれる男みつけたの…でも・・運悪く、片想い中なのよ!』
『じゃあ、この中で 彼氏もちは、今年もめるだけかあ〜』
加奈があたしを睨む。
あたしは、グラスに口をつけながら、そっぽを向いた。その時
『ちょっと待って!!勝手に決めつけないでよ!!』