魔女のカウントダウン☆

歩夢が、口を尖らせた。
加奈も美紀も、勿論あたしも歩夢を見た。

…だが、すぐに、歩夢が苦笑いを浮かべたので、相手にせず、他の話題へと話を変えた。

歩夢が、くやしそうに、雄叫びをあげる。


『ああーーっ!!!!男欲しいーー!!!!』

すると、その直後

『ちょっと、ご近所に聞こえてみっともないから、辞めなさい!!』

階段下から、歩夢の母の叫び声が跳ね返ってきた。
『アハハハ…!!』


大笑いするあたし達


本当、この3人といると、いつも、心の底から笑える。

もし、時が経って、この3人の内誰かが、欠けてしまうような事があったら…

あたしは、気が狂ったように泣き続けるだろうな…

そう思った。



そして、いよいよ 話は本題、年末恒例のスキー旅行の話題に切り替わる。

『今年は、どこにする?』

歩夢が、ガイドブックをテーブルの上に広げて、聞いた。

(今年は、絶対に無理だ…)『あのね…』
あたしは、戸惑いながら口を開く。

その時
美紀が、あたしの言葉を遮った。

『ああ…ホテルなら もう 4人分、予約したから…』


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