魔女のカウントダウン☆
一年振りのゲレンデ
そして
年末1日前
今年も後部座席から、あたしは、窓の外を眺めている。
少し前から、降りだした雨が、路面を濡らして 繁華街のきらびやかなネオンが道いっぱいに、光の帯を作った。
青い点滅を始める、歩行者信号…。
今日の朝の天気予報は、しっかりと当たっていた。
皆、用意していた傘を広げて、点滅信号に走り出す。
記憶の片隅にあった、一年前の光景にあたしは、目を細めた。
一年前と言えば、あたしはクリスマスイブに発覚した文人の浮気に涙しながら、この光景を見ていた。
今年は? ・・そんな事件も無くて、文人とはラブラブでーーーと言いたいが、やはり、今年も、奴は見事に同じ事を繰り返してくれた。
彼からのクリスマスイブのドタキャンに、まさかと思い、バカなあたしは、彼の部屋に様子を確かめに行ってしまったのである。
そして、扉を開け、裸体の男女に驚き
背中を向けて、帰った。
歩夢の家に駆け込まなかったのは、去年と違い あたしが冷静だったせいだと思う。