魔女のカウントダウン☆
その後、何回か、タップリとパウダースノーの感触を楽しむとあたし達は、山の中間付近でスキーを止め、これまた恒例のムカデ体制を作った。
ヨロヨロとよろけながら、滑り、『うぎゃあっ!!!!』と悲鳴をあげながら、横に倒れ込む。
『アハハハ…!!』
顔を見合せて笑い合った。
だが、突然 美紀が笑い声を止めて浮かない表情を浮かべた。
『ん?どうしたの、美紀!?』
歩夢が訊く。
あたしと加奈も不思議に思い美紀を見た。
『うん、あのね…去年は ここで幸也君がめるとぶつかって、わたし達知り合ったんだなって、思い出したの…』
美紀は、そう答えた。
『えっ!?』
美紀の言葉に、一瞬 心臓がピクンッと跳ねた。
(幸也)
名前に刻まれた、苦い思い出…。
『また、突っ込んでこないかな…』
美紀は、そう呟いて背後に振り返った。
『やめよ、美紀 あんな最悪4人組の話するのは…マジ、シラケるよ』
口を尖らせながら、歩夢が立ち上がる。 続いて加奈も立ち上がった。
『そうだよ!今年はさ、もっといい男見つけて、お持ち帰りするんだから…』