◇ちゃんは悪魔の子◆実話
人生の転機などというものは急にやってくるのだろう


いつも通りの朝だった


秋晴れの爽やかな空だった

紅葉した葉も落ち、地面は真っ赤な絨毯だ


しゃりしゃりしゃり


足取りは軽く。
気分は弾み、いつも通りの変わらない朝。

いってらっしゃいと母に見送られ、私は家を出た。
いつも通りの通学路


ママから作って貰った、おにぎりはまだほのかに暖かく、少し冷えてきた気候により冷えた私の手に温もりを与えてくれる。



おにぎりの具は梅干し。
ちゃんの大好きな梅干し


私はバスの中でおにぎりをほおばった。


朝が昔から弱かった私


おにぎりなら手軽でいいと思ったのよね。


今ならひしひしと感じるよ


ママのありがたみが、
もっとちゃんとした子だったら、もっとママの愛情が適切に育ったかもしれないね


どうしてママのところに生まれてきた子がこんな悪魔の子だったんでしょうか
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