◇ちゃんは悪魔の子◆実話
人生の転機などというものは気づかなければ


流れるさる時のようなものなのだろう


でもちゃんは
生憎気付いてしまったよ



衝撃などなく
さらっとしていたよ


急なできごと



状況把握をしなければ



あたふた




立ち尽くした私の姿はどれほどブザマだったかな




それをみたクラスメイトは笑ったかな





クラスメイト
窓の外の青さ
38個並んだ机
黒板



全てがちゃんの世界から徐々に綺麗に色を失った。



その中で唯一色を失わなかった

一輪の菊の花



嫌みなほど黄色くて
ちゃんの中の唯一の光だと錯覚するほど美しく感じた




私はやっと状況を把握した



私の頭の中では
「生きてたんだ」
という言葉だけが
こだました



イキテタンダ
イキテタンダ
イキテタンダ





目に入ってくるのは
菊の花だけだった
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