隣室303号室
いっ、いけないいけない。



「あー・・・うん。着いたよ」



何を言おうか迷っていたら、『曖淋高校(アイリン)』の名前がすぐそこにあった。



学校までは、家から五分で着く。



「へぇー大きいなー」


「だよね。あたしもう二年目になるけど、未だに迷うよ」


「・・・・一年後には、俺もあきらと同じことになってるかも」






はは・・・・。と、彼はまんざらでもないように苦笑いを浮かべた。






「じゃ、俺職員室に行くからさ」


「うん。じゃーね」


「おう!」









佐々木の後姿を見ていると、突然後ろからがっと肩を掴まれた。
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