隣室303号室
「出た!ハイテンション!!!!」

「はよ!元気だねぇ♪」

「おはー!!!元気ー?」



皆も、彼女に負けず劣らずといったカンジで、挨拶を返す。




このクラス―――『2-A』―――は、男女問わず皆元気(私以外)。

それはもう、ありえないくらい;




・・・・もちろん、生徒が元気なら、




「おはよう。朝から元気だなーおまえら!」


先生だって、元気。










「はぁ・・・・・」



おはよー!!!!と挨拶してる彼女から離れて、

私は雪崩れ込むように自分の席に着いた。




「おはよう、明良」

「あ・・・・おはよ、春香」




春香、名前だけ聞くと女の子っぽいけど、一応男。


一応なのは、見た目がすっごい女の子みたいだから。





女の私から見ても、フツーにカワイイって思う。




「なんか顔色悪くねぇ?てか、怖;」

「うん。朝から振り回されちゃって・・・・」


「あぁ。だからそんな顔してんのか」




タイヘンだな、明良も。

少し、哀れんだ様子で春香はそう言った。

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