約束〜不確かな未来〜
先日と同じ、海岸通りのガードレール寄りに車を止め
3人はアスファルトに降りた。
時間は8時半より15分早く着いた。
「うっわぁ〜メチャ緊張してきた!」
ひとみは相変わらずはしゃいでいる。
私は二人の少し前を歩き
フェンスの方へと向かった。
フェンスをくぐり抜け、桟橋を歩く…
今日はスニーカーを履いて来たから、平気だった。
日曜は皆ヨットを出すのだろう…
この前の静けさが嘘のように
あちこち準備を調えながら
賑やかな会話が飛びかっていた。
ドリカム号の前で立ち止まると
千早人が手を挙げた。
「ねぇ…あの人?」
彩が耳打ちした。
私は頷くと、千早人に手を振り返した。
ヨットに近付き
「おはようございます!
お言葉に甘えて、友達連れて来ました」
と挨拶をすると
「早く着いたんですね。
どうぞ」
と笑顔で千早人が言った。
「おじゃましまーす!」
「おはようございまーす!」
彩もひとみも口々に挨拶をしながら
踏み台を使ってヨットに乗り込んだ。