約束〜不確かな未来〜


「ねぇ〜、あの人絶対美凪のこと気に入ってると思うわ!」


ひとみが断定的に言う。


「そっかなぁ〜」


私はとぼけた振りをした。


「うっそ〜!美凪だってわかってるくせに」

ひとみが突っ掛かる。


「ね?彩もそう思わない?」

今度は彩に同意を求めた。


「うん、思う」


「ほら〜!でしょ?
時々二人で顔合わせて笑ってたでしょ?

ちゃーんと気付いてたんだからね、あたし」


ひとみは得意げに言った。


「感じのいい人じゃない?」

彩も笑いながら、肘で私を突いた。



「うーん…確かにね。
でもあたし……」


「やっぱり勇樹がいい…ってか?」


ひとみにその先を言われた。


「だって…」


「はいはい、困った子だわね、あんたも」


溜息まじりにひとみが言うと、彩が口を挟んだ。


「しょうがないじゃん!
人を好きになるのって、理屈じゃないもん」


「そっ…あたしだってさ、諦めれるものなら諦めたいよ……

できないから苦しんでんだよ…」



私が言うと、二人共黙ってしまった。
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