約束〜不確かな未来〜
それから二人はとりとめのない会話を続けた。
私は千早人の誠実そうな話し方に好感を持った。
それから笑った顔にも・・・
「もしよかったら、今度食事にいきませんか?」
千早人の誘いに、私は少し戸惑った。
すぐに返事ができないでいると
「あっ…いきなり迷惑ですよね…」
と照れて頭を掻いた。
その様子を見て、私は不覚にも
(可愛いっ!)
と思ってしまった。
(好きになっちゃうのかも…)
私はこの時、何かインスピレーションのようなものを感じた。
「そんな!迷惑だなんて……全然オッケーです!」
慌てて言うと、千早人は更に顔をくしゃくしゃにして笑うと
「ほーんとですかっ?
やったー!」
と手を叩いた。
「僕の家の近くで知り合いが洋風の居酒屋やってるんですよ。
小さな店だけど、雑誌に載ってから流行り出して
今はもう一店舗出したんです。
素材にいいもの使ってるし、ホントに旨いです!」
千早人が嬉しそうに話すのを
私はずっと笑顔で聞いていた。