約束〜不確かな未来〜
ところが、付き合いが慣れてくるに従い
お互い甘えや緊張感がなくなり
自己主張するようになる。
目に見えて喧嘩する回数が増え
私にとって安らぎであった千早人との時間が
時々負担に思えるようにもなっていた。
そして極めつけは
同棲するため、着々と準備を進めていたにも拘わらず
突然、千早人が無理だ…と言ってきた。
「待ってよ!こんなにちぃちゃんの荷物もあって
洗濯機もテレビも買い替えて…今更……」
私は激しく動揺した。
「でもさ…考えてもみて?
どう考えても、朝は5時半でしょ?
それに高速代だけで月9万はかかる…」
「……………」
「会社があそこにある限り、やっぱりこっちには住めないよ…」
自分でも難しいとは思っていた。
それでも千早人がどうしても…と
どんどん荷物を運び、電化製品を買い
それにつられて私もその気になったのに……
私の怒りは頂点に達した。