約束〜不確かな未来〜
「ちぃちゃん…別れよ?」
私がそう千早人に切り出したのは、ゴールデンウイークを目前にした頃だった。
「なんで?急になんで?」
千早人は寝耳に水、といったように
わけもわからずオロオロしていた。
「急じゃないんだ。
ずっと思ってた…もう一緒に住まないって決まった時から…」
「違う!男だろ!」
「そうじゃない!聞いて?」
そう言ってから、私は今まで不満に思っていたことを色々話した。
それでも千早人は納得しなかった。
非も認めず、一貫して譲らない…
そして、最後は
「どうせ新しい男ができたんだろ?
理由なんて、取ってつけたんだろ?」
と言って、聞く耳を持たなかった。