約束〜不確かな未来〜
風に流れるように、煙は私の視界から消え
遠く霞んだ水平線だけを見つめていた。
湾岸沿いに立ち並ぶ、いくつもの工場
外国船らしき巨大な船…
遠く、海鳥が空を自由に飛んでいる。
(来てよかった・・・)
私は心の中で呟き、そっと体を倒し仰向けに寝そべった。
目を閉じて、彼とのゆうべの電話でのやりとりを思い出す。
「…だから……何度も言ってるでしょ?
これは仕方ないんだよ」
「仕方ないって…いつもその言い訳。
断れないの?どうしてそんなに気を遣うの?」
「困らせないでくれないかな…
君だって納得してくれてたんじゃなかった?
・・・とにかく帰ったらまた連絡するよ」
この恋を続けて行くには
もう充分過ぎるほど疲れていた。