約束〜不確かな未来〜
「美凪?聞いたか?
こいつ、幸せにするって言えないんだぞ?
俺は幸せにする自信があるって言えても
こいつ、頑張りますしか言えないんだぞ?
……それでも、お前はこいつがいいのか?」
私はコクンと首を縦に振った。
「お前も馬鹿だなぁ…こんな男に。
絶対俺の方がいいに決まってるのに」
千早人は呆れたように言い、立ち上がると
「まぁ、いつかわかると思うよ?
じゃあな…頑張れよ!」
そう言って、玄関を出て行った。
―パタン――
ドアが閉まると部屋の中が静寂に包まれた。
「勇樹!ごめんなさい、あたしのせいで…
今冷やすのとタオル持ってくる」
私は保冷剤を取りに行き、冷蔵庫を開けた時、背後から勇樹の声がした。
「彼氏…いたんだ?」
手が一瞬止まった。
それから冷凍庫から保冷剤を取り
タオルを水で濡らし固く絞ってから、勇樹の前に座った。