ニオイスミレ



甘ったるい声が静かな廊下に響く。




「アケミ!」






彼が“アケミ”を呼ぶ。

カノジョだ…とビクッとする。


神沢楓。



“アケミ”のカレシでもあり、私の想い人でもある。




アケミは学校一の美人だ。


目鼻立ちがよく、茶髪な長い髪を綺麗に巻いている。



そんな“アケミ”が隣にいても違和感のない楓。




< 5 / 20 >

この作品をシェア

pagetop