ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「あ、あの、お客様。もしかして、ホテルなどお探しでしょうか?」
そんな様子を遠巻きに見ていた店員が話しかけてきた。
「はい。今から探そうとしていますが?」
「それでしたら、よかったら当方が知っております安心な高級ホテルがございますが、迎えにこさせましょうか?」
「え、まじ?カジノは?カジノは?」
大和が殴られたのも忘れて、うれしそうに店員に尋ねる。