ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』

「やったぁ~!!」


うれしそうにスキップでリムジンに乗り込もうとする大和。


そんな大和に足を掛ける真木ヒナタ。


盛大に道に転ぶ大和。


その転んだ大和の背中を踏んで、一番でリムジンに乗り込む真木ヒナタ。


「・・・大丈夫ですか、大和?」


何もなかったように起き上がる大和。


転んでスーツについた汚れを軽く手で払いのけ、何も無かったようにリムジンに乗り込む。


そして、大和がリムジンに乗り込んだ瞬間、リムジンは、もの凄い揺れ始めた。


「テメェ~!何すんだよ!」


「うるせぇ~!先にスーツ笑ったのお前だろ!」


「それ、もう許してくれたんじゃないのかよ!」


リムジンの外にまで響く怒号。

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