ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
第1章:やっぱり嵐はやってくる
第1節:スーツ
列車を降りた大和、龍一、真木ヒナタの3人は、駅の前で話し合っていた。
「とりあえず、どうする?」
「そうですね。ホテルでも取りましょうか?」
「おっいいね。どうせなら、カジノ付きの高級ホテルにしようぜ。」
「おい、だったら、こんな格好じゃ、いれてもらえないぜ。」
「馬鹿!ヒナタ。何のために、この大金があるんだよ。つ・か・う・為だろ?3人ともバシッと新品のスーツ買えばいいだろ?なぁ、龍一?」
「そうですね。それでは、スーツを買いに行きましょうか?」
龍一と大和と真木ヒナタは、街の有名ブランドショップに入る。
入るなり、店員の嫌そうな顔。
それもそのはず、3人の今、着ている服は、汚れが目立ち、とても有名ブランドショップにはそぐわない格好だった。