ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
第4節:予想外
龍一は、ブラックジャックの席につく。
真木ヒナタは、龍一の後ろに立ち、その様子を見ていた。
「もう一枚いりますか?」
「いえ、結構です。」
龍一は、笑顔で答える。
龍一のカードは、8と10の合計18だった。
勝負するのは、当然。
親のカードは、20。
初めての勝負は、龍一の負けだった。
「失礼致します。」
龍一が掛けたコインがディーラーによって持って行かれる。