ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』


「何?何?どうなったんだ?」



真木ヒナタは龍一に聞く。



「・・・困りましたね。」



龍一は、かるくつぶやき、そして、笑顔で真木ヒナタを見て言い切った。





「負けてしまいました。」






「・・・・・・・・・・・・・」



「ヒナタさん?」



「全財産?」



「はい。」



「どう~すんだよ!」



「さあ?」



まるで他人事のようにいう龍一。



「まいったな、俺がやってたスロットも壊れたみたいだし・・・・金ないんじゃ修理費だせないじゃん。」



困った表情の真木ヒナタ。

< 30 / 55 >

この作品をシェア

pagetop