ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「何?何?どうなったんだ?」
真木ヒナタは龍一に聞く。
「・・・困りましたね。」
龍一は、かるくつぶやき、そして、笑顔で真木ヒナタを見て言い切った。
「負けてしまいました。」
「・・・・・・・・・・・・・」
「ヒナタさん?」
「全財産?」
「はい。」
「どう~すんだよ!」
「さあ?」
まるで他人事のようにいう龍一。
「まいったな、俺がやってたスロットも壊れたみたいだし・・・・金ないんじゃ修理費だせないじゃん。」
困った表情の真木ヒナタ。