ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「ただ、ちょっと問題が・・・。」
「問題って?」
真木ヒナタが不安そうな表情で龍一を見る。
「・・・ママの知り合いのロシア人に必要なものを用意させておくから、そのロシア人の所に取りにこいってことなんですけど・・・。」
「それのどこが問題なんだ?」
大和が不思議そうな顔をする。
「・・・その場所が、ヒナタさんがいた街なんですよね。」
「・・・もう一回、戻れってこと?」
呆然とした表情の大和。