ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「・・・街中であれだけ騒ぎを起こした場所に?」
大和と同じような表情の真木ヒナタ。
「その通りです。しかも・・・」
さすがの龍一も気が重そうな顔をしている。
「しかも・・・何?」
「・・・そこまでは、自力で来いということです。」
深いため息をつく龍一。
「・・・俺達、ノーマネーだよ?」
悲しそうな大和。
「・・・しかも、絶対マフィアに指名手配されてると思う。」
とどめの真木ヒナタの一言。
3人は、顔を見合わせて、もう一度、深い、深いため息をついた。