ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「おい、お前、どうやったんだよ。」
真木ヒナタが興味深そうに大和に尋ねた。
「あ、決まってるだろ?バックの中身の金を見せてやったんだよ。そしたら一発さ!」
あきれる真木ヒナタと龍一。
「大和・・・あなた・・・」
「ん?何?」
「あのさ、この国でそんなことしたら、撃たれて金取られても文句いえないぞ?」
真木ヒナタが、深くため息をつく。
「だって、うまくいったじゃん。」
「ここが、有名ブランドショップで幸運だったな・・・店員にも一応のプライドがあるから。」
「・・・大和、もう、同じようなことをしちゃいけませんよ。」
「・・・なんだよ、うまくいったのに!」
大和はふてくされて、2人に背を向ける。