ヤクザと執事と私【短編】『遥か遠くのロシアにて-嵐を呼ぶ男達-』
「まぁ、奇跡的にうまくいったんだから、買い物しようぜ。」
「そうですね。大和、機嫌を直して買い物しましょう?」
龍一は大和の肩に手をかける。
「・・・もう、怒ってない?」
「怒ってないですよ。」
龍一は優しく大和に言葉をかける。
「よし。買い物するぞ!」
大和は、落ち込んでいたのが嘘のように、すぐにスーツを選び始める。
「・・・前から思ってたんだけど・・・お前らってゲイ?」
真木ヒナタが聞きにくそうに龍一に尋ねる。
「失礼な。違いますよ。私達はいたってノーマルです。・・・まぁ、大和はペットのようなものです。」
龍一は、優しい目で大和を見ながら、真木ヒナタの問いに答えた。