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「……ん?…あっ……!」
転げ落ちた時に一緒に巻き込んだのか、肩に黒い携帯が葉っぱと共にちょこんと乗っていた。
ひとまず携帯をポケットに突っ込み、崖を体制を崩さないように這い上がっていった。
「………ハァ……ハァ……」
息が切れながらもなんとか殺人現場に戻ってきた。
手袋をはめて携帯を開くが画面は充電が切れていたため真っ暗だった…
電源ボタンにグッと親指を押しあてる…
焦る気持ちが親指に力を必要以上にかけさせた…
携帯電話業界では聞いたことがない社名が画面に表示されると『Now Loading…』と書かれた画面に切り替わった。
そしてようやく待ち受け画面になるが、電池はまだ2つあることをアイコンは示していた。
青空の待ち受け画面は至って普通の携帯であることを証明している…
「………ただの携帯か…」
持ち主を調べるために『メニュー画面』を開いた後に『0』を押す…