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「……とりあえず聞いた情報はこれだけなんだが…間違いないか?」
ノートに走り書きで書き込まれた内容をなんとか読み取るが、自分が見てきたことと特に相違はなかった。
「……僕が話そうと思っていたこともすべて父さんに伝わっているよ…!さすが警部だね。」
「……あぁ。まるで私まで事件現場にいるかのような情報量だ…。一応私も現場に向かうが…特に収穫はなさそうだな…!…他には何もなかったんだろ?」
「……その質問をするということは、警部が僕だけあの後残ったことを聞いたんだね。」
「…フッ…その通りだ。」
父はビールを一口飲む。
「……そうだなぁ…。……あっ…そういえば…」
「…ん?」
「……いや…なんでもない…。…よく見たらそのノートに書いてあった…。」
「…なんだ、そうか…。」
残念そうに言うと父はビールの残りを飲み干した。
「……んじゃそろそろ寝るね。父さんも明日早いんだから早く横になりなよ…!」
「…分かってるよ。おやすみ…!」
「…おやすみ。」
総介はリビングを出るソラの姿を見ることなく、テーブルでジッと何かを考えていた…