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「………どこだ…?」
音が聞こえた方向を頼りに詮索する。
だが音のした場所は傾斜地で、一歩足を踏み外せばどこまで滑っていくか分からない…
当たりどころが悪ければ木々に頭をぶつけて死ぬだろう…
右足から少しずつ傾斜に踏み込む………
そして重心を右足にかけて左足を浮かせようとした…
しかしその時…!
ズリッ…!
「……うわっ…!!!」
ザザザザザ…!
足を滑らせ、そのまま体が傾斜に向かって放り出された。
「……うわぁぁあああ!!」
ゴロンゴロンと坂を転げ落ちていく…
「……痛ってぇ…」
ようやく傾斜が緩やかになっている場所で止まった。
ソラの顔や腕にはすりむいた箇所がいくらかあった。
服は細かい土や枯れ葉だらけになっていた。
運良く木に当たらなくてよかったと思い、髪の毛に引っかかっている小枝を取る。