FAKE LOVE
と、私がリビングに入ってから数分のうちに『由美』は身だしなみを整えて玄関に向かった。
バタバタとやけに足音が響く。

「由美ちゃんバイバーイ。」

軽い倖介の声と同時に、玄関のドアがしまる音が聞こえた。
別に急がなくてもいいのに。
『由美』さん。
ピアスを外し終えた時、シンクの上の携帯が震えた。




【FROM)藤嶺】

エミちゃん今日はありがとう。
今日も楽しかったよ。
無事に家に帰れたかな?
今日は寒いからちゃんと暖かくして寝るんだよ。
では、また近いうちに。

真司



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