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手遅れだった。

間に合わなかった。

泣き崩れる俺のもとに、再び携帯が鳴る。

「……」

電話を取った俺に。

「ひゃははははははっ!奈那子ちゃんいただいたぜぇっ!」

男達の嘲笑が届いた。

「…っっっ……っっっっっ!!」

生まれて初めて、俺は殺意というものを覚える。

これが、本気で他人を殺してやりたいという気持ちなのか…。

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