次のポイントまで15分
それからどのくらい走ったのだろう。

時計の針が午前を指す頃。

「……!!」

畦道に、一台の車が止まっているのが見えた。

黒のミニバン。

ライトがついたまま、停車している。

エンジンもかかっているようだ。

こんな場所に停車しているのは明らかに不自然。

もしかして、あの車が…!

最後の力を振り絞り、俺は駆け寄る。

と。

「!!」

車のスライドドアが開いた。

そこから出てきたのは。

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