COLORS【黄】Yellow Card 学園★注意報
絆
「何見とれてんの?」
「な、何も」
「もしかしてキスのおねだり? いけない子だなぁ、此処は学校だぞ?」
「そんなわけないでしょ!?」
あわてて輝と反対方向を向いた。
「……――さて、もう直ぐマラソン大会が行われる。したがって、明日から毎日1時限目を全校一斉体育の授業とする。ジャージ忘れた奴は制服のままで走ってもらうからな」
朝のHRに発表があった。今年もこの季節がやってきた。余程の理由が無い限り拒否する事は出来ない。
か弱い杏ちゃんだって毎年走っているんものね。制服が汗臭さに変わるなんて嫌、ジャージ忘れないように気をつけなきゃね。
「甘奈も走るんだろ?」
「当たり前よ、絶対参加なんだから!」
「ふ~ん、俺には無縁だけどな」
コイツ、サボるつもりだな!! そんな事が許される訳ないのよ。引っ張り出したって連れて行くんだから!!
HRが終わり、いつもの黄色い声をあげてやって来る香帆一味
「ヒカルく~ん、病状あまり良くないんでしょう? 無理しないでねぇ~」
何言っているの? こんなにピンピンしている奴にそんなデタラメ吹き込まないでよ!!
彼女は一瞬私に少し勝ち誇ったような笑みを投げ、再び猫声でヒカルに向いて放った。
「お父様が心配しているわ。たまには診――」
バンッ!!
輝は力一杯机を叩き、荒れたまま教室を飛び出していった。追いかけようとしたが、香帆たちによって阻止されてしまった。
いったい輝の身に何があったっていうの?
「あら、貴方たち仲がいいからてっきり知っているものと思ったのよ」
アンタは輝の何を知っているというのよ!?
「な、何も」
「もしかしてキスのおねだり? いけない子だなぁ、此処は学校だぞ?」
「そんなわけないでしょ!?」
あわてて輝と反対方向を向いた。
「……――さて、もう直ぐマラソン大会が行われる。したがって、明日から毎日1時限目を全校一斉体育の授業とする。ジャージ忘れた奴は制服のままで走ってもらうからな」
朝のHRに発表があった。今年もこの季節がやってきた。余程の理由が無い限り拒否する事は出来ない。
か弱い杏ちゃんだって毎年走っているんものね。制服が汗臭さに変わるなんて嫌、ジャージ忘れないように気をつけなきゃね。
「甘奈も走るんだろ?」
「当たり前よ、絶対参加なんだから!」
「ふ~ん、俺には無縁だけどな」
コイツ、サボるつもりだな!! そんな事が許される訳ないのよ。引っ張り出したって連れて行くんだから!!
HRが終わり、いつもの黄色い声をあげてやって来る香帆一味
「ヒカルく~ん、病状あまり良くないんでしょう? 無理しないでねぇ~」
何言っているの? こんなにピンピンしている奴にそんなデタラメ吹き込まないでよ!!
彼女は一瞬私に少し勝ち誇ったような笑みを投げ、再び猫声でヒカルに向いて放った。
「お父様が心配しているわ。たまには診――」
バンッ!!
輝は力一杯机を叩き、荒れたまま教室を飛び出していった。追いかけようとしたが、香帆たちによって阻止されてしまった。
いったい輝の身に何があったっていうの?
「あら、貴方たち仲がいいからてっきり知っているものと思ったのよ」
アンタは輝の何を知っているというのよ!?