COLORS【黄】Yellow Card 学園★注意報
休み時間の度に香帆(カホ)を率いる女子グループが集まってくる。
いつもは、ネチネチと嫌味ったらしい事を並べにくるのに、今日は気持ちが悪い程笑顔を振りまいている。
これはこれで怖いわね
「ねぇ、空野くんって~、どんな子がタイプ~?」
黄色い声で隣にいる彼への質問攻めが始まった。
あ、そっちに集まってきたってわけね?
教科書を机に仕舞い、廊下に出ると、杏ちゃんも付いてきた。
「すごい人集りだったね」
「うん」
「すごく怖そうな人だね?」
さっき転校してきた彼の話題がここでもでるなんて
「見かけわね」
「えっ!? もう仲良しになったの?」
「えっとね――」
杏ちゃんには知っていてもらいたくて、彼が例の幼馴染であった事を打ち明けた。
「へぇ♪ ロマンチックね」
「もう昔の事よ」
「ううん。今でも続いているよ? だから、この間ゴミ箱を漁ってまで一生懸命探していたんでしょ?」
はい、ご名答。
杏ちゃんって、意外にアンテナを張り巡らせるのが得意なんだよね?
でも、それはこの変わり果てた姿を見る前の事だし。
「へぇ、俺の事そんなに想っていてくれたんだぁ」
えぇ!? い、いつから此処にいるのよ!?
目の前には、さっきまで女子グループに囲まれていたヒカルくんが
「あ、じゃぁごゆっくり」
いや、杏ちゃんどうして行っちゃうの? 一人にしないでよ
「だってよ。俺の事待っていてくれたんだぁ」
ジリ、ジリ、と距離が縮まってくる。
「あ、いや、その」
「そのリボンが何よりの証拠だよなぁ?」
図星だけに答えられないよ。
今の私、まるで蛇に睨まれた蛙だ。
「礼をするよ」
廊下の壁にへたりついた私は身動きが取れず彼の餌食となり、この公衆の面前でキスをされてしまった。
香帆たちの目が怒りマークに変わったのは、言うまでもない。
いつもは、ネチネチと嫌味ったらしい事を並べにくるのに、今日は気持ちが悪い程笑顔を振りまいている。
これはこれで怖いわね
「ねぇ、空野くんって~、どんな子がタイプ~?」
黄色い声で隣にいる彼への質問攻めが始まった。
あ、そっちに集まってきたってわけね?
教科書を机に仕舞い、廊下に出ると、杏ちゃんも付いてきた。
「すごい人集りだったね」
「うん」
「すごく怖そうな人だね?」
さっき転校してきた彼の話題がここでもでるなんて
「見かけわね」
「えっ!? もう仲良しになったの?」
「えっとね――」
杏ちゃんには知っていてもらいたくて、彼が例の幼馴染であった事を打ち明けた。
「へぇ♪ ロマンチックね」
「もう昔の事よ」
「ううん。今でも続いているよ? だから、この間ゴミ箱を漁ってまで一生懸命探していたんでしょ?」
はい、ご名答。
杏ちゃんって、意外にアンテナを張り巡らせるのが得意なんだよね?
でも、それはこの変わり果てた姿を見る前の事だし。
「へぇ、俺の事そんなに想っていてくれたんだぁ」
えぇ!? い、いつから此処にいるのよ!?
目の前には、さっきまで女子グループに囲まれていたヒカルくんが
「あ、じゃぁごゆっくり」
いや、杏ちゃんどうして行っちゃうの? 一人にしないでよ
「だってよ。俺の事待っていてくれたんだぁ」
ジリ、ジリ、と距離が縮まってくる。
「あ、いや、その」
「そのリボンが何よりの証拠だよなぁ?」
図星だけに答えられないよ。
今の私、まるで蛇に睨まれた蛙だ。
「礼をするよ」
廊下の壁にへたりついた私は身動きが取れず彼の餌食となり、この公衆の面前でキスをされてしまった。
香帆たちの目が怒りマークに変わったのは、言うまでもない。