母と娘
―可愛い娘―
昭和37年の5月
空はきっと日本晴れだったはず…
私の母さんになる人が産声をあげた
3人姉弟の真ん中
私と同じ
元気で活発な女の子でいつもニコニコしてたらしい
自分の名前が上手く言えず自分のことを
「トコちゃん」
と言っていたらしい
母の姉になる姉さんはいつもニコニコしながら自分の後を追い掛けてくる母を見て
可愛くて仕方なかった
母の父親
つまり私の祖父ちゃんも母さんが可愛くて仕方なかった
みんながみんな母さんが可愛くて仕方なかった