探偵学園Q
「………」



皮肉なものだ。
よりによってこの事件を捜査しなければならないなんて。まるで冥王星がタイミングを見計らって事件を起こしているのでないかとさえ疑ってしまう。

一面に貼られている今回の事件の被害者のポスターに書かれている抽象の言葉を見て、思わず目を細めた。



──ウラギリモノ

──信じてたのに



どれも自分がユイに対して思っていた事で、今ならそれがどれだけ相手を苦しめる言葉だったかもわかるのに、あの時はただ目の前にあることだけが真実だと信じていた。



「なんか可哀相」



地面に腰を下ろしてそのポスターを見ていると頭上からメグの声が聞こえた。

「ネットだけじゃなくてこんなとこにも悪口かかれて」



メグの力強い瞳は辺り一面に貼られたポスターを真っすぐと見つめ、それから少し細めた目で僕を見た。
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