探偵学園Q
「…人間て残酷だな。信じるものに裏切られた時その失望は瞬くまに悪魔となる。信じていた部分が思い込みだったとも知らずに」



何でその時そんな言葉が僕の口から出たのかなんてわからない。
自然と、本当に自然と僕は発していた。そう自分が言うことでますます自分を苦しめるとわかっているのに。


その言葉にメグの力強い瞳が大きく揺れて、雫が落ちた。



「…え、メグどうしたの?」



その隣で涙に気がついたキュウが慌ててメグに話しかける。

まだ、皆には話してないのか。
ユイのこと。


『なんで?』と訴えかけてくる瞳に耐え切れず目を逸らすと



「あたしは思い込みじゃなく心のそこから流を想ってるよ」



ゆっくりと落ち着いた声が聞こえた。



「大事な仲間だって」



ほら。駄目なんだ。

Qクラスにいたらこうやって居心地の良さを感じてしまう。
今だってこうしている間にユイは泣いているかもしれないのに、僕が笑っていいわけがない。

それが裏切った罪なのだから。




「リュウ。それは違うよ」
< 178 / 195 >

この作品をシェア

pagetop