探偵学園Q
「ちょっとリュウ待ってよ!」



後を追うようにキュウに腕を掴まれる。



「リュウ、冥王星なんて関係ない。僕達にはリュウが必要なんだよ」



ズキっと胸が痛んだ。

それはキュウ達は僕が最低な奴だって知らないから言えるんだよ。
ユイとのことを知っても、同じ事が言える……?



「リュウにも僕達が必要でしょ?」

「っ」



言葉に詰まった。

いつから僕はこんなにもQクラスと馴染んでいた?最初はこんなはずじゃなかったのに。

いつから……



「!!」



その時視界の片隅にこっちに向かってくる男の姿が目に入った。


そして男が持っていた光るものが見えた時、僕の体が自然と動いた。

危険だと頭の中ではわかっていたのに腕は庇うようにキュウを突き飛ばしていた。



「リュウ!!!!」




キュウの声と同時に、音も起てずに銀色の刃が僕の腹部へと入り込む。傷口から沸騰しそうなくらい熱い傷みが走り、自分の体を支えていた足の力が自然と抜けた。




「リュウ!しっかりしろ」

「は、早く病院」



バタバタと倒れた僕に駆け寄る足音が頭に振動として伝わってくる。


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