探偵学園Q
…別にいいのに。
これはきっと僕に課せられた罰なのだから。このまま裏切り者の僕を見殺しにして。

僕は此処で死ぬべきなんだ。




「これが病院までの最短ルート」
「覚えた!」



薄れて行く意識の中で、ふとユイの泣き顔が頭を霞めた。
もう笑顔すら思い出せない。思い出せるのは泣き顔だけ。


逢いたかった。

そんなこと僕に願う権利など無いのに。
先に手を放したのは僕だったのに。



「キ、ンタ…」



キンタの背中におぶられながら掠れた声を振り絞ると、キンタは足の速度を緩めた。



「キ…ンタ…僕は「死にたいなんて言うんじゃねえぞ」

「…っ」

「そんなの逃げてるだけじゃねえか。逃げるなよ。ユイにまた逢いたいなら、…逃げたりすんな」

「!…知って「メグから聞いた」






「お前一人で抱え込むんじゃねえよ」






一筋の涙が頬を伝った。





~To Be Continue~
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