探偵学園Q
《Qクラスの諸君…》



画面に映されたのは団先生だった。



《まず初めに…きみたちも驚いたかと思うが、そこにいる金髪の子は新しく編入したQクラスのメンバーだ。》



団先生のことばにあたしはフフンと鼻で笑いながら、メガネ帽子を見る。

メガネ帽子のあの屈辱的な顔…ほんとウケるわー。
あたしがクスクスとわざと笑うとメガネ帽子は、あたしからキッと目を逸らし、気にしてないふりをしながら画面に目を戻した。



《今回諸君にやってもらうのは殺人事件の捜査だ》




――――――――
―――――

「ここのビルだ!」

「ここって勝手に入っていいとこなの?」

「大丈夫だろ!ほら入るぞ」

「はいはーい;」


「ユイ…」

「え?」



誰かに声をかけられ振り向くと、声の主はメガネ帽子だった。



「その…さっきはごめん」



そう言ってあたしに手を差し出してくる。



「俺カズマでいいから」



これってQクラスメンバーとして認めてくれたってこと?

自然と笑みがこぼれる。



「うん!ありがと」



なんだー。
第一印象わるかったけど、実はいい人なのかも。

これで4人目。
あとは天草くんだけなんだけど…。なんか話しかけづらいんだよね;



「うー;どーしよ」

「ユイ何1人でうなってんだよ。不審者みてーだぞ」

「うっさい!バカキンタ」

「なっ…バ、バカ?」

「…たしかに」

「おい∑カズマまで;」

「筋肉バカって顔してるもん。キンタって」

「バカが余計なんだよ∑」

「だってバカで……(ズルッ)……うわっ!」



ガシ

「え…?」

「ここ足元暗いから危ないよ」
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