恋、涙 …
「何…やってんの?」
あの状態で冷静になれてたのは、今でも不思議だ。
「「……………」」
よりにもよって…
お前かよ?恭平─
葉月も…
本当何やってんだよ?
俺が見たのは…
他の男…それも、親友だと思ってた奴と彼女が愛し合っている所だった─
「一真……!」
この瞬間から、もう俺は2人に対して激しい憎悪を感じていた。
「…言い訳なんか聞きたくねぇよ。お前ら…もう勝手にしろ!!」
そんな言葉を吐き捨てた後、俺は後先考えずに家を飛び出した。
なんで…
こんなことに─
それから大学の友達の家に転がり込み、携帯にかかってくる全ての電話を無視した。
もう…いい。
一番身近な奴、しかも信じてた2人に裏切られた…
どん底だった。